2009.07.12 4日目

このツアーで初めてぐっすりと寝られた。朝まで一度も目が
覚めなかった。とても気持ちスッキリ!

今日はホテルともお別れということでスーツケースを出さ
なくてはならなかったので朝はちょっと慌ただしかった。
朝食は昨日と全く同じ内容だった。

今日はブロンテ姉妹ゆかりの地、ハワースだ。ブロンテ姉妹
には若かりし頃英文学を学び興味を持っていたので楽しみ
にしていた。

ホテルから約2時間のバスの旅。今日も一番後ろの席を
ゲット。自由に動いて車窓から写真も撮った。
途中かなり強く雨が降って来て心配したがバスを降りる
頃にはちゃんと晴れ上がると言う何ともラッキーな旅だ。

ハワースに着きブロンテ博物館に入った。中は撮影禁止
なので写真が撮れず残念だった。

このブロンテ博物館はブロンテ一家が1820年から1861年まで住んでいた家で
私が想像していたより綺麗で立派な家だった。昔読んだ時には貧乏な印象が
あったのでもっと貧しい感じの家かと思っていたからだ。

一番胸に来たのはエミリーが亡くなった時に横たわっていたというカウチを見た時だ。
ああ、本当にここでぐったりと横たわって亡くなったのね、と感慨深いものがあった。
エミリーは兄の葬儀の際に風邪を引き、それが素で結核を患い最後まで治療を
拒み続け亡くなったとされる。ある意味自殺と言えるかもしれない。
たった30歳の若さだった。彼女が書いた「嵐が丘」が高い評価を受ける前の
ことだ。それが残念でならない。

そして、二階のお部屋にあったシャーロットが着ていたという陳列されている洋服の
小ささにもビックリ!以前に彼女についての本を読んだ時に本当に小柄な女性だったと
読んだ記憶があったが本当にその通り、なんと小柄な女性だったのだろう!
今の日本の子供なら小学校の低学年くらいの体格ではないだろうか?

もっとゆっくり館内を見て回りたかったがこの後の予定が詰まっていてとても
慌ただしい見学になってしまったのが残念だった。

今日は日曜日で、礼拝が行われているとのことで教会内部を見るのは礼拝が終わった
後になるということで、その前にブロンテ姉妹が毎日のように散歩をしていたヒースの丘を
散策することになっていた。細いゆるやかな坂道をくねくねと曲がりながら上った。
ヒースの花は満開が8月末ということで残念ながらヒースの花は見られないのね、と
思っていたら気の早いヒースがちょっと咲いていてくれた。実物を見られて嬉しかった。
満開の時期にはムーア(荒野)が真赤に染まるほどだという。

ちょうど丘の一番高いあたりで風が強く空もどんよりと曇って来た。まさに嵐が丘の
イメージにピッタリだった。この丘を散歩しながらエミリーは「嵐が丘」の構想を
練ったのかも知れない。そろそろ下りましょうとのガイドさんの声で下りはじめたら
雨もぽつぽつ降り始めた。でも、下り終わる頃には雨も止んだ。本当に一瞬実際に
嵐が丘を見せてくれたかのようだった。

丁度下り終わったら教会の礼拝が終わったところだった。早速中に入った。
右手奥にはブロンテ姉妹を記念する小さな礼拝所があった。
ステンドグラスがとても綺麗だった。そしてなんと言ってもこの教会には
ブロンテ姉妹が眠っているのだ。そう思うと特別な感慨があった。

それからハワースのストリートのレストランでランチを食べると言うので
下りて行った。今日のランチはサラダとパン、たっぷりのマッシュポテトの
上に大きなソーセージが3本、デザートにはスライスアーモンドがたっぷり
載ったタルトだ。ソーセージもマッシュポテトも美味しかったがボリュームが
あり過ぎて完食は無理だった。デザートは別腹でおさまった。(笑)

食べてからストリートを見て歩いた。色々なショップが軒を並べている。
ペットのお洋服のお店があったり、雑貨屋さんがあったり、ケーキ屋さん
かと間違うくらいそっくりに出来ている石鹸のショップなどなど。

インフォメーションセンターで日本に送る絵葉書に貼る切手を買った。

そして、ブロンテ一家の長男でひとり息子のパトリックが毎日のように
飲みに通ったというパブ「Bluck Bull」があった。多分当時のままなのだろう。
年代を感じさせる建物だ。

ハワースを後にしてバスは今夜の宿泊場所、コッツウォルズのブロードウェイ
目指して出発した。約4時間のロングドライブ。さあ、いよいよコッツウォルズだ。

コッツウォルズは私がカナダのPEI(プリンスエドワード島)以外で初めて
行ってみたいと思った海外だ。(あ、韓国は別です)
ある時、偶然写真を見てすっかり憧れの地になったのだった。

コッツウォルズらしい街並みを通ってバスは今夜の宿、Barcelo The Lygon Arms
に到着。ホテルは中世の街並みの中に並んで建っていた。
向い側も素敵な街並みだ。スーツケースをバスから降ろす間私達は古色蒼然と
いった雰囲気のお部屋に通されて今夜の説明を受けた。

ホテルの中はとても現代とは思えない雰囲気を漂わせていて思わずあちこちで
シャッターを切った。それから部屋の鍵を渡されてボーイさんがお部屋まで
案内してくれた。外に出るとそこは広い中庭になっていてそこを通って別棟に
入って行く。これでは案内が無いと絶対お部屋まで辿り着けないと思った。

お部屋は1階で室内は特に個性が無い普通の感じのお部屋だった。
バスルームも最近リフォームしたのだろうと思えるような近代的なモノだった。
早速写真を撮った。外にも出られるようになっていて小さなお庭が付いている。
椅子も2脚置いてあった。

荷物もそこそこに早速街並みの見学に出かけた。ショップは全てクローズ
されていて残念だった。何しろ明るいが時間はもう6時を回っているのだ。
街並みはどこを写しても絵になる感じでためらわずにバチバチ撮った。

途中で戻ってらっしゃる侑子先生とばったり会ってちょっと立ち話をした。
侑子先生はお部屋が普通の近代的な感じでちょっとガッカリしたと
仰って、私達のお部屋もそうですよ、と言ったがあるいは古い感じのままの
お部屋もあるのかもしれないとその時気づいた。

その後ツアーのお仲間の、一人で宿泊しているA・TさんやA・Nさん、Wさんの
お部屋を見せて戴いたらカーテンやベッドカバーなど、とても素敵なお部屋で
びっくりした。それから私達のお部屋も見せてほしいと言うので案内して
「ホントに普通のお部屋でしょ?」と聞くと「ふーん」というお返事で、答えに
詰まった感じだった。(笑)
どうせ泊まるならあんな可愛い趣があるお部屋に泊まりたかったが仕方がない。

さて、今夜のディナーはオシャレなレストランのちょっと高価なお料理、と
言う感じだった。サラダ、スープ、ポークソテー、デザートは濃厚なチョコの
ケーキ。デザートは別腹の私でもさすがに今夜のケーキは胸がいっぱいと
言う感じで完食は出来なかった。何しろこってりと甘くて濃厚な味なのだ。

満腹、満腹という感じでお部屋に戻りなるべく早くお風呂に入り寝ましょう、と
言うことで準備にかかった。

その前にまずデジカメの電池と携帯の充電。
M子さんがもって来た全世界で使えるプラグが色々付いている変圧器が
とても優れモノでそれに三つ口コンセントをつけて私も使わせて貰った。

先にお風呂に入ったM子さんが色々蛇口をひねったらいきなり真上から
シャワーが噴き出して頭からずぶぬれになったと教えてくれた。
ホテルによってバスルームの蛇口なども違うので慣れるまでが大変だ。
私はその蛇口に触らないように気をつけて入ったので頭からかぶることは
無かった。

今日のホテルは地厚なバスローブが付いていたので何となくリッチな
気持で着用した。

今日も濃密な1日が過ぎた。


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